防災について H27.3.5
3月5日放送分の防災対策についてです
平成23年3月11日に発生した東日本大震災から、来週で丸4年になることもあり、今月は、防災対策について話をさせていただきます。
ラジオを聞かれている方の中には、普段からお薬を飲まれている方もいらっしゃると思います。
「飲んでいるお薬の名前をすべて憶えていらっしゃるでしょうか?」
おそらくほとんどの方が、「一部は覚えているけれど、全部はわからない」ではないでしょうか。
また、「血圧の薬を飲んでいる」ということは分かっているけれど、「薬の名前は覚えていない」という方もいらっしゃると思います。
東日本大震災では、津波被害等により医療機関や薬局、カルテや薬歴等の医療インフラが大きな被害を受けました。
「この辺りは、津波の心配はないよ」と思われる方もいらっしゃると思いますが、カルテ自身が電子化されています。
電源がなくてコンピューターが動かない、コンピューターそのものが壊れてしまって、飲んでいるお薬が分からなくなってしまうことも考えられます。
それ以外にも、不幸にも主治医の先生が被害にあわれることも考えられます。
そのような環境の中、お薬手帳の活用により、スムーズかつ適切に医薬品が供給され、適切に医療が提供される場面が多く見受けられました。
今般の災害で、お薬手帳が医療情報を集積・共有する媒体として有用であったこと、またお薬手帳による患者への医療情報の開示により納得・安心して医療を受けることにつながるなど、お薬手帳の有用性が改めて経験として得られたことから、福井市薬剤師会では、お薬手帳の活用を一層推進しています。
災害は、忘れたころにやってくると言われています。
病院に行くときにカバンに入れるのではなく、普段からカバンの中に入れておいていただけると災害時であっても、切れ目のない薬物治療を受けることが出来ると思います。
また、おくすり手帳に緊急時の連絡先や、緊急時の持ち出し品のリストなどを書いておくのも、災害時の緊迫した状況での助けになると考えます。
ぜひ、活用して下さい。