「処方せん医薬品」と「一般用医薬品」H26.10
「薬と健康の週間」薬局に相談しよう オカダ薬局
岡田乃布彦
10月17日~23日は「薬と健康の週間」が始まりますがご存じでしょうか。
みなさんが医薬品を正しく使用することの大切さ、そのために私達薬剤師が果たす役割の大切さを多くの方々に知っていただくために積極的に啓発活動をしています。
身近な2つの医薬品~「処方せん医薬品」と「一般用医薬品」~
私たちが病気やけがを治療するときに使う医薬品は、大きく2つに分類されることをご存じですか。一つは処方せん医薬品。これは病院やクリニック(診療所)などで医師が出す処方箋を基に、保険薬局で出してもらう医薬品です。もう一つは、薬局などで、医師の処方箋がなくても購入できる「一般用医薬品」です。
処方せん医薬品は、医師が患者一人ひとりの症状や体質に合わせて、使用する薬の種類や量などを処方した薬で、効き目(効果・効能)が強く、副作用が生じる場合もあるため、必ず医師の指示に従って服用しなければなりません。また、その患者のためにだけ処方された薬で、自分と同じ症状だからといって、本人以外の人が使用することはできません。
一般用医薬品は、大衆薬、市販薬、OTC(Over The Counter Drug:薬局のカウンター越しに購入できる医薬品)とも呼ばれ、軽い風邪や小さなけがをしたときなどに、薬剤師などの説明や、薬の説明書(添付文書)に基づいて、自分の判断で使用する医薬品です。多くの人が安全に安心して使えるように、副作用が生じにくい安全性の高い成分が使用されています。効き目は穏やかですが、正しく使いましょう。この一般用医薬品を用いて、薬局ではセルフメディケーションで軽度の身体の不調は自分で手当てすることが出来ます。セルフメディケーションのもっとも重要な目的は、日頃からの健康管理により、健康な生活を送ることにあります。家族や自分の健康管理に積極的に関わることで、健康の知識も向上して、生活習慣病の予防や健康増進に大いに役立ちます。
今、この一般用医薬品を安全に利用できるように販売ルールが今年の6月に見直されました。まず、医薬品の分類が変わり、インターネットによる販売購入が出来るようになりました。ただし、インターネット販売には、販売許可をとっていない違法な販売サイトや、薬事法による安全性が確認されていない海外からの医薬品や偽造医薬品や危険ドラッグを販売されているサイトもあります。
もしインターネットをご使用の際は、安心安全な販売サイトを厚生労働省ホームページに一般用医薬品販売のサイト一覧が掲載されていますので、そこで確認の上ご利用になったほうがよろしいでしょう。
できれば、身近な薬局にご来店いただき、薬剤師に体調やお薬について気軽にご相談いただき、自分に適したお薬を選択することを支援いたします。程度に差がありますが、正しく使わなければ医薬品には副作用を起こすリスクがあります。そのため、薬の専門家である薬剤師から適切なアドバイスをさせていただきます。そして、早く良くなって頂くために養生法や、再度同じようなことで体調を崩さないように予防などのお話もさせていただきます。その時は通常お使いのお薬や健康食品などとの飲み合わせと重複を確認させていただくために、お薬手帳をご持参ください。おくすり手帳には普段から使っている処方せん医薬品、一般用医薬品の両方について、薬の名前や服用時間、服用して気づいた点などを記入しておきましょう。医師や薬剤師に、今使っている薬や過去に副作用をおこした薬などの名前を正確に伝えることができ、飲み合わせの悪い薬を避けたり、同じ作用のある薬をチェックてきたり、副作用があった薬を避けたりすることができます。
病院や薬局に行く時は必ず持っていきましょう。また緊急時に備えて携帯しておきましょう。