福井市薬剤師会

ラジオ「教えて薬剤師さん」

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学校薬剤師について

学校薬剤師って知っていますか?
学校医さんや学校歯科医さんは定期検診があって対面したことがあると思いますが、学校薬剤師とはなかなか対面した記憶が無いかもしれません。

薬剤師が学校でお薬を配っていたりするわけではありません。
そもそもわれわれ薬剤師の任務として、薬剤師法の第1条で「調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする」と定められています。

学校薬剤師の仕事の一つに、学校で子供たちが適切な環境下で学校生活がおくれるように環境測定などを実施しています。
福井市の公立学校においては、今の時期ならプールや水道水の水質検査、他には騒音やホルムアルデヒド検査、ダニアレルゲンの検査、温度・湿度・二酸化炭素などの空気検査や明るさなどを見る照度検査に関しては夏と冬の年に2回実施しています。
例えば日の光がまぶしすぎて黒板が見えにくいことがないように、光の強さをチェックし、明るすぎるようならカーテンを閉じるなどの対処の案を行ったり、冬にはストーブなどの暖房器具を使いますが、二酸化炭素濃度が高くなり脳への酸素供給が悪くなることで、勉強に集中できないなどの問題が起こらないように、換気がしっかりできているかなどのチェックを専用の機械などを使用して測定していきます。
何気に過ごしている学校内の環境衛生を薬剤師と学校の先生方とが一緒になってチェックしています。

環境検査以外の活動としては、近年、中学校での薬の授業が必要とされており、薬のプロとして、それについて学校の先生方と協力をして授業内容を考えたり、薬剤師が直接お話をしたりすることもあります。このラジオでも様々な薬の話をさせていただいていますが、薬はその使い方一つで薬にも毒にもなるものですから、子供のうちから適切な使い方を学ぶことは重要なことなのです。

その他、有害なタバコやアルコール、さらには違法薬物などに関して、体への悪影響について薬物乱用防止教室として実施することもあります。最近では脱法ハーブなどの広がりが若者の間で問題になっていますので、その危険性などについて薬剤師としての観点からも指導を行っております。

学校という教育現場において、医師、歯科医師と共に薬剤師も学校の先生のサポート役として子供達が健康に勉強できるよう協力しています。


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