福井市薬剤師会

ラジオ「教えて薬剤師さん」

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日焼け・日焼け止めについて

日焼けとは

日焼けは紫外線に過剰にさらされることによって起こり、肌の細胞を紫外線から守るために起こります。皮膚細胞は常に新しいものを作り続けているため傷つけられた細胞が傷つけられたまま細胞を作り続けると異常を持った細胞が生まれ、皮膚がんの細胞を作りかねません。これを防ぐために、皮膚の色素細胞がメラニン色素を合成し皮膚を褐色化し細胞の遺伝子を紫外線から守ります。これが日焼けです。

しかし、日焼けはそもそもヤケドであり、医学用語では日光皮膚炎と呼ばれます。また、日光浴は体にいいと言われたりしますが、最近では必要なビタミンDを作るためには1日15分間日光にあたれば良いと言われるため、健康へのさまざまな影響を防ぐためにも日焼け対策は重要です。

日焼け止めについて

日焼け止めのボトルによく書いてある「SPF」と「PA」という文字を知っていますか?知っているけれど、どのような意味か分からないという方もいらっしゃると思うので説明します。

SPFはシミやソバカス・皮膚ガンの原因となる紫外線をカットする力を示しています。PAは皮膚を黒くするだけでなくシワやたるみの原因となる紫外線の防止効果を表しています。アンチエイジングに興味のある方はぜひこちらもチェックしてください。
SPF1の効果はおよそ20分とされ、何も付けていない素肌と比べて日焼けが始まるまでの時間を何倍に伸ばすことが出来るかという目安です。例えばSPF15の場合は何も塗らなかった場合より15倍の長い時間日焼けを防ぐことができるというもので効果は約5時間となります。このタイミングで塗りなおすとより日焼けを防げると考えられます。塗り直しというと女性にとってはお化粧も直さなくてはいけなくなり面倒だという方もいらっしゃると思います。最近はお化粧の上からシューッと吹き付けるタイプの日焼け止めも多く販売されているので、こちらもオススメです。

PAの表示は+で表され、+が多いほど効果が高いです。目安としては日常的な買い物程度ならSPF15前後PA++で充分です。選ぶポイントは日差しの強さではなく、あくまで目安は太陽の光を浴びる“時間”で考えます。晴れた日に長時間スポーツをしたり、山や海に出かけるならSPF値PA値ともに高いものを選び、こまめに塗りなおすことが大切です。
しかし、値が強いとその分刺激が強く肌に負担がかかるので必ずしも高いものを選べばいいというものではありません。それは日焼け止めの中に紫外線を防ぐために酸化チタンや酸化亜鉛といった金属が使われていることが多いためです。一般用医薬品などに普通に用いられる成分なので日焼け止めで使用される程度はもちろん健康上問題ありませんが、1日の終わりは日焼け止めを石鹸などで洗い流すことが必要です。また、作用時間が短く、効果的には劣りますが、オーガニック化粧品で酸化チタン、酸化亜鉛などを使用しないものも発売されています。
赤ちゃんの日焼け止め使用については使用しても問題はないですが、SPFが高いほど使われる成分の種類も増えていくためアレルギーのおそれが出てきてしまいます。赤ちゃんにはSPF10~30位が良いと言われます。
使用する場に合わせてきちんと使うことができれば、日傘やシャツを羽織るといったことと共に夏の強い味方となること間違いありません。

また、目が日焼けすると角膜が紫外線を吸収し炎症を起こし、この刺激を受け紫外線から身を守るために全身の皮膚にメラニン色素を作らせ、肌が日焼けすると言われているので、サングラスなどをすることで目の日焼けを防ぐことも大切です。


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